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今日、とりわけ先進諸国の間では人口が減少しつつあり、新しい文明システムへの転換との関
連が指摘されている。明治前期もまさに新しい文明システムへの転換期であった。それまでの幕藩
体制から工業化社会への移行期だったわけである。
こうした視点から、経済史家は歴史人口学の研究成果を大いに活用しなくてはなるまい。
経済史以外の歴史学全般についても同様である。教育・福祉・宗教などの歴史も人口の歴史と関
連が深い。従ってこれらの学問も歴史人口学の研究成果を活用し、さらに研究を進めることが求め
られる。
著者は、日本における宗教史と歴史人口学との関連について専門的に研究している。具体的な
研究テーマとしては、明治時代における仏教寺院或いは神社の数と人口・世帯数・戸数の関連な
どが考えられる。仏教寺院にも様々な宗派があるが、本稿では主に天台宗・真言宗の寺院数と戸
数の郡区(市)間格差(い
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